このガイドの対象
日本の大学の総合型選抜・学校推薦型選抜などで志望理由書や自己推薦書を提出する高校生、日本語で出願書類を書く留学生、および本人の執筆を支援する教員・保護者向けです。海外大学に日本語の書類を提出する場合も、提出先が指定する言語と課題条件を優先してください。
1.自然な表現に直す前に、設問と本人の材料をそろえる
最初に募集要項と出願画面を確認し、求められている内容を分けて書き出します。「志望理由」「高校で取り組んだ活動」「入学後の学修計画」は関連しますが、同じ質問ではありません。活動の説明が長すぎて志望理由に答えていない文章は、語尾を整えるだけでは改善しません。学部名、選抜区分、設問、字数上限、指定様式を下書きの横に置き、各段落がどの問いに答えるかを確認しましょう。
次に、自分の記録から材料を集めます。活動期間、担当した役割、行動、観察したこと、そこから生まれた疑問を分けると、事実と解釈を混同しにくくなります。「リーダーシップを発揮した」と先に評価するより、「意見が分かれたため、比較する項目を提案した」と行動を書くほうが、読み手は判断できます。ただし、その行動を実際にしていなければ追加してはいけません。
大学との接点は、公式のカリキュラムやアドミッション・ポリシーを参照して確かめます。授業名が現在も使われているか、希望学部で履修できるか、入学直後から参加できる活動かを確認してください。教員の研究テーマに関心があっても、その教員の指導を必ず受けられるとは限りません。確認できない予定は断定せず、学びたい内容として表現します。
2.Standardモードでは、事実を固定して表現を見直す
Humanizelyに文章を入力する前に、大学や選抜区分のAI利用規定を確認してください。表現の校正を認める場合、生成AIの利用全般を制限する場合など、扱いは一律ではありません。許可される範囲が不明なら、学校の進路担当者や大学の入試窓口に確認します。本人が書くことを求められている書類を、ツールに一から作らせて提出するべきではありません。
利用が認められる場合は、本人の下書きを基に、Standardモードで得た書き換え案と原文を比較します。日本語の推敲では、主語が省略されて行動した人が分からなくなっていないか、一文に経験と感想と将来像を詰め込みすぎていないかを見ます。「非常に貴重な経験を得ることができました」のような表現は、何を学んだのかが書けるなら置き換えます。ただし、控えめな観察を大きな成果にしたり、関心を専門知識に言い換えたりしないでください。
日付、活動回数、人数、資格名、受賞名、引用文と出典は、変更しない情報として別に控えます。書き換え後は一つずつ照合し、「参加した」が「主導した」に変わっていないかも確認しましょう。Humanizelyは15言語に対応し、無料では1回のリクエストにつき500ワードまで利用できます。日本語の出願字数とワード数は同じ単位ではないため、入力可能な量は画面上で確認してください。ツールの出力は、事実確認や出願適合性を保証するものではありません。
3.提出前に、本人らしさ・字数・説明責任を確認する
推敲後は、声に出して読んでみます。面接で理由を聞かれたとき、自分の経験に戻って説明できるでしょうか。「社会課題の解決に寄与する」「多角的視点を涵養する」といった語が悪いわけではありませんが、意味を十分に説明できない言葉は、普段使う表現に直すほうが誠実です。自然な日本語にすることは、くだけた話し言葉にすることでもありません。書類の指定に合わせて「です・ます」か「だ・である」を統一し、敬語を重ねすぎないようにします。
字数を減らす際は、経験の核心より先に、重複した決意表明や一般論を削ります。大学の特色を三つ並べるより、本人の疑問につながる一つを説明するほうが有効な場合があります。反対に、字数を埋めるために未経験の活動や未確定の成果を足してはいけません。句読点、改行、空白が字数に含まれるかは提出方法によって異なるため、最終的には指定様式や出願画面で確かめます。
最後に、活動報告書、調査書などの関連書類と、期間・役職・実績が一致しているかを確認します。引用を使う場合は引用部分と自分の考えを区別し、元の資料に戻って表記と出典を照合してください。原稿、参照資料、修正履歴は保存し、AI利用の申告が求められる場合は、使用したツールと用途を規定に沿って記載します。最終稿の内容と表現を自分で説明できる状態にして提出しましょう。